東京都浜松町にある黒毛和牛がおいしく食べられる焼肉屋「焼肉くにもと・本店」

その分厚い筋や脂の塊の中にしっとりとした極上の肉が、包まれているかのようにある。 筋や皮、脂に守られていて、まさにそれらがプロテクターの役割をしているわけさ。

動物の体は不思議だね。バラしてみれば牛肉だけど、生きているときは牛なんだよ。 具合のいい時もあれば、ストレスを感ずることもある。肉にしこりができたり、何かに驚いてぶつかったりして、体にダメージが残ったりすることもあるらしい。

それらを綺麗に取り除き、めくって、けずって、削ぎ落とす作業の果てに製品としてテーブルに上がるわけさ。 買ったときの目方よりガクンと小さくなってしまったが、この無駄の中に極上の肉が初めて売り物になるわけさ。

話は違うがね、高級なクルマのシートあるでしょ、レザーシート。 それもベントリーとかロールスくらいだと思うが、無駄など気にせず一番いいところを使うでしょ。 まあ、これもコストに入っているんだけど。このスピリットはさ、大事なんだと思う。

めくって、けずって、削ぎ落とす　　完。