厨房思案 第100話 「ブログ第100話を記念して」
仕事とはいえ毎日お客様のごはんをお作りして、その上自分たちのごはんも作るから、さすがに定休日の日は何も作らないことが多い。 大抵家でゴロゴロしているか、お腹が空いたら冷蔵庫の中を探して余りモノを食べる。 料理人の風上にもおけないモノだが仕方ない。そんなもんである、我々の日常は。
しかし、そうは言っても外食くらいはたまにする。
贔屓の店はあるが、うちと定休日は同じ。行っても閉まっている。仕方ないからウロウロする。
結局時間だけ無駄に流れて、見たことも聞いたこともない店で食事して帰る。明らかにリサーチ不足なのだ。
小学生だってもっと気のきいた店を探し当てるだろうな。
いかに自分という人間は時代について行ってないか分かる。くやしい。
くやしいが別に何もしない。
こういう時にウチのような店がどこかにあったらいいなと思う。
想像してみる。
大将がいて、女将さんがいて、誰にも任せずちゃんと作ってくれる。
メニューはいつも変わらないが、いつもの味である。
腹いっぱい食べて幸せだなとつぶやいてみたい。
そんな白日夢のようなことを考えている内に家に帰る。
物足りないから、チキンラーメンにお湯を注ぎ、これを考えた人偉いなあと思う。名前が思い出せない、百福さんじゃなかったか。
自宅にて